【戸建て向け】元建材メーカー社員が語るガラスの選び方2022/5/3

中古戸建て
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こんにちは、モモちゃんです♪

今日は主に注文一戸建て住宅のガラスの選び方について書かせて頂きます。
なぜマンションの窓は結露するのか!?』でも書きましたが、窓はガラス+サッシ(枠)で構成されていて、戸建て(主に木造)は樹脂サッシが必須だと思っていますので今回は言及しません。
ガラスについても知ることでより『健康・快適で経済的な住まい』に近づくと思います。
ちなみに、建売ではサッシもガラスも施工済みなので選択はできませんが、この知識があることでどの程度のものが使われてるか理解できると思うので、住まい選びの参考にはなると思います。ただ、、、残念ながら窓のことまで考えられた建売はなかなか存在しないのが現実です。
また、住んでからの窓との付き合い方もわかるかと思いますので現在お住まいの方も是非参考にしてみてください。

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なぜ、ガラスに注目するのか?

まず、窓からの熱の出入りを考えます。窓からの熱の出入りは夏で74%流入し、冬は50%流出します。

SUUMO記事参照

図のように家の中で熱が最も出入りする場所が窓ということになります。そして、その窓で最も面積をしめているのがガラスです。
1m×1mの窓があった場合のガラスとサッシの比率はおおよそ4:1となります。
更にガラスは建材の中で唯一太陽の熱を取り入れることができます。これは、言い換えれば『無料の暖房』です。下記のグラフは年間の光熱費をまとめたものですが、見てわかる通り暖房費が23.7%と冷房費の4倍以上となっています。
ガラスとうまく付き合うことができれば『無料の暖房』をうまくいかすことが可能です。それだけガラスは住まいの熱収支にとって大事な要素になります。少しは興味が湧いてきたのではないでしょうか?

光熱費内訳

なぜ、戸建てだけなの?マンションのガラスは?

残念ながらマンションのガラスは共有部の扱いとなり、仕様は売主であるディベロッパーが決定するものであり、改修時も管理組合の承認がなくてはいじることができません。
ちなみに、マンションでは空気層12mmの通常複層ガラスが主流なので戸建てに対して断熱性能が劣るものになります。詳しくは『なぜマンションの窓は結露するのか!?』を確認ください。

ガラスの種類

ガラス種類を断熱・遮熱の観点から大きく分類すると【①枚数】と【②空気層(厚さ・空気/ガス)】と【③金属膜(Low-E)の種類】の3つです。それぞれの特性をみて最適なものを選択してみましょう。
▼①枚数
これはわかりやすい部分かと思います。現在、国内の住宅にメインで使われているのは1〜3枚です。当然、枚数が増えるほど断熱性能は上がります。
最大5枚ガラスも存在しますが、これが使われている現場は見たことないですね。
LIXIL『レガリス

LIXIL レガリス

国内ではほとんどが2枚のペアガラスが採用されていますが、北海道では3枚のトリプルガラスが多く採用されています。

▼②空気層(厚さ・空気/ガス)
・厚さ
→住宅用ペアガラスの基準は16mm(3mm+A16+3mmのガラス総厚22mm)です。これは、空気が対流を起こさないかつ断熱性が高くなる厚みになります。型ガラスや大判ガラスで板ガラス自体の厚みが厚くなると空気層が薄くなります。
・空気/ガス
→空気層に含む気体です。基本は空気ですが、より断熱性能が高いアルゴンガスやクリプトンガスも選択ができます。クリプトンガスの方が高価でより性能も高いのですが、それは空気層が取れない10〜12mmで効果を発揮します。16mmとれているのであればクリプトンガスもアルゴンガスも性能はほぼ変わらないのでコストの安いアルゴンガスをおすすめします。
空気層の厚みが取れないメーカーのカタログはグラフが13mm程度までしか比較表に書かれてないですので悪意を感じますね、、、
また、ガスは理論的には抜けないことになっていますが、ガスを封入するために使用しているコーキングが10年間で隙間ができるとも言われているので、ガスの効果がずっと続くとは言えないと思っています。

封入するガスの性能値

▼③金属膜(Low-E)の種類
Low-Eとは断熱性能・遮熱性能を高めるためにガラスに付けられた金属のことを指します。
マンションタイプの多くはこのLow-Eガラスは採用されていませんが、戸建てに関しては多くで採用されています。
光に当たるとギラギラ反射する特性があるので
・金属膜の位置
→ペアガラスの外側のガラスの空気層側についているタイプと内側のガラスの空気層側に付いているものがあります。
これらはそれぞれ、遮熱タイプと断熱タイプと呼ばれ遮熱タイプは日射熱を入れにくい構造になっています。
・色
→ブルー(グリーン)、ブロンズ、ニュートラル(透明)が存在します。
色によって、日射の遮蔽率が異なります。

遮熱タイプ
断熱タイプ

ガラス種類の見分け方

YKKAP製複層ガラスを例にとると、室内側から見てガラスの右下にあるYKKAPマークの刻印の上にLowE ●と記載があります。
●の詳細はそれぞれ遮熱・断熱タイプを表しています。
S:遮熱タイプ ブルー
M:遮熱タイプ ブロンズ
U:遮熱タイプ ニュートラル
B:断熱タイプ ブルー
L:断熱タイプ ブロンズ
N:断熱タイプ ニュートラル
2005年9月以前については刻印からの判断ができないので、その場合はメーカーにご確認ください。

YKKAPの場合の見分け方

ガラスの選び方

やっと本題です。前談長くなり申し訳ありません、、、ということで、結論から申し上げます。
東西北:Low-Eブルー(遮熱タイプ)
南:Low-Eニュートラル(断熱タイプ)
※エリアや立地条件によって異なる場合もあります。
一瞬、『逆じゃないか!?』と思う方もいらっしゃるかと思います。遮熱は熱を遮るわけだから南に使うべきだと私も思ってました。
でも、これは違います。先述したとおり、光熱費は暖房費が23.7%と冷房費の4倍以上となっており『無料の暖房』である太陽熱を利用すべきで、冬場に適した窓の仕様を優先するのがいいかと思います。
夏場の日射はひさしやすだれで防ぐのが効果的です。今ではシンプルで意匠性も悪くないものが増えてきているのでご自宅にあったものを選択してみてください。

太陽高度から考えるひさしの設計 アセットフォーHP参照
YKKAPアウターシェード
建築としてのひさし

まとめ

ガラスメーカーはいかにして太陽熱を取り入れて、取り入れた熱を外に出さないものを作るか日々研究しています。
ひと口にガラスと言えど種類はさまざま。上記にまとめたものは一例でお住まいのエリアや立地条件・仕様用途によっても異なります。
特に、防火地域・防犯対策・防音対策を優先しなくてはいけない場合は考え方も変わります。
詳しくはご自身が建てられる工務店やハウスメーカーの担当者さんと充分話し合って決めて頂ければと思います。

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